2歳児を幼稚園に受け入れ検討 幼稚園と保護者が一斉非難のワケ

新聞紙を手に怒る子ども
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TK-Mamaの幼稚園ニュースです。

さて、幼稚園に子どもを通わせている保護者のみならず幼稚園関係者にとっても大きなインパクトを持つニュースが全国ニュースで流れましたね。

文科省と内閣府が、待機児童対策の要の一つとして、幼稚園で2歳児の受け入れを検討するとのこと。

幼稚園の主なユーザーである専業主婦家庭の減少をふまえて、地方では定員割れも出はじめている幼稚園のハコを有効利用しちゃおう☆といういつもの見切り発車ですが(苦笑)世間では(やっぱり)非難ごうごう!?

この記事では、キビしい世間の反応と、やたらめったら叩かれている政府方針のどこが悪いのか?を探っていきます。

2歳児から幼稚園に受け入れ方針の概要と背景

ニュースの概要
・幼稚園は学校教育法上、3歳児以上が通う施設となっているが、それを2歳児から受け入れるよう整備
・保育所の待機児童対策として2018年4月の開始を目指す
・2歳児受け入れのための施設の改修費用は国が補助
・通常の園児の定員とは別枠
・2歳児の受け入れは長時間(通常園児の保育時間は4~5時間なのでそれとは別)
・2歳児を受け入れる場合の保育料は3万~4万円予定(所得による)

来年度(2018年)からとは、また性急な話です。

政府はこれまでにも、幼稚園に対して散々認定こども園への移行をうながしてきましたので、「オレとお前の仲で今さら・・・わかってるよな?」といわんばかりの馴染みの間男のような対応ですね。

しかし幼稚園の側としては、困惑を隠しきれないのが現状のようです。

何せ、そもそも認定こども園への移行にすら問題がありすぎて、それをほっぽって2歳児受け入れろと言われましても・・・というのが困惑の理由なのかもしれません。

認定こども園の代替として

2006年から鳴り物入りで導入され、2015年に施行された「子ども・子育て支援新制度」のバックアップを得て、政府一丸となってさらに頑張って広めていこう!となった認定こども園制度

一時は待機児童解決のキーとみなされたこの認定こども園ですが、実はまったくもって浸透が進んでいないのですよね。

園児のお迎えイラスト

幼稚園派が認定こども園を選ばない理由 専業主婦家庭にメリットはある?

2017年8月14日

朝日新聞のアンケートによれば、2015年の「子ども・子育て支援新制度」がはじまってから認定こども園に移行した幼稚園は、87自治体で全幼稚園の12%にすぎないそうです。

参照:http://digital.asahi.com/articles/ASK8Z63RKK8ZUTFL00N.html

その理由は、

幼稚園に低年齢児(0~2歳)のノウハウがない
幼稚園現場に低年齢児をケアできる人材を配置できない

この2つにつきるようですね。

既存園児の保護者の反対もありますが、こちらは本質的な問題ではないように思います。

これまで3~5歳児のみを扱ってきた幼稚園と先生たちにとって、保育園同様に低年齢児を預かるのはノウハウ・人材・物理的問題(施設・用具・教具)で非常にハードルが高いようです。

このハードルの高さは、2018年に見切り発車する幼稚園の2歳児受け入れ制度でもそのまま当てはまります。というか、求められる内容はまるでいっしょですからね!

0歳からあずかる認定こども園がむずかしいなら、2歳からにしてあげるからソフトランディングできるよね?

というのが国の言い分でしょうが、0歳であろうが2歳であろうが、実務上では同じ問題が発生するんですよね。わかってねえ。

とにかくまだミルクを飲み、オムツをしている乳児と幼稚園年齢児では保育のノウハウが、それこそ幼稚園と小学校くらい違うのですが、そこを分かっていない!というのが現場の声です。

仮に幼稚園が2歳児を本格的に預かるとしたら、

夏期休暇中はどうするのか? 
保育園では預かってもらえる土曜日はどうする? 
時間は?
スタッフは?

問題は山積みというわけです。

世間や保護者の反応は・・・

まずは、第一報に対する世間様の反応を見てみましょう。

主に非難一色ですが、現在幼稚園に子どもを通わせている親のみならず、保育園児や幼稚園関係者からも不満が噴出しています。

https://twitter.com/stray_seep02/status/903417559596146688

もちろん賛成派もいる

世間の声としては大勢とはいえませんが(文句を言う声の方が常に大きく聞こえるのもあり)

こちらの治部れんげさんは、以前おーるあばうと幼稚園の記事(幼稚園派が認定こども園を選ばない理由 専業主婦家庭にメリットはある?)でも引用させてもらった、元官僚さんで現役ママ活動家・インフルエンサー・ライターでいらっしゃいますね。

治部さんのような限定的賛成(施設やスタッフなどの支援が必須条件)も潜在的に多いのではないかな、と思います。

プレ枠とどう違うんですかね!?という声も

確かに。今現在でもプレという名目ですでに2歳児入園を許可している幼稚園はたくさんあります。

そうやって差別化を図ることで、数少ない園児を奪い合って、安定的な枠の確保につとめているわけですね。

そういった幼稚園では、施設の増設を理由にさらに補助金までもらえたりするんでしょうか。

すでに2歳児受け入れのシステムは構築しているわけですから、新制度にすぐにでも対応できるでしょう。

結果的に、これらの幼稚園ではプレ枠という名目をあらためて2歳児の正規コースとし、受け入れ人数をぐんと増やすということにもなりそうです。

将来的には、より差別化をするため&人数確保のために1歳児から受け入れたりするんですかね。

脊髄反射したい気持ちはよくわかるけど・・・

TwitterやFacebook、ブログでの反応を見ていると、このニュースに対して、ほぼ脊髄反射のように拒否反応を示す人が多いことが伺えます。

そのうち、少なくないのが我々現役幼稚園児の保護者からの反発です。

その中には専業主婦家庭(幼稚園しか選択肢がない家庭)もありますし、パートやフルタイムなどでも様々な理由からあえて幼稚園を選んでいる家庭もあります。

「2歳児から受け入れたら、幼稚園の現場が混乱して教育水準が下がる」

「ハイレベルな教育プログラムを目当てに、あえて幼稚園を選んでいるのに・・・」

「いまのままで満足しているので、変なふうに変更してほしくない」

「幼稚園は、別に働いてるママたちの子どもの受け皿じゃないんですけど? 幼稚園に頼らないでちゃんと住み分けてください」

・・・わかります。わかりますよ。

このニュースの第一報を知ったときのTK-Mamaも、やっぱり疑問と反発が心を大きく占めました。

TK-Mamaは家で仕事をしているフリーランサーですので、待機児童の多いうちの自治体では保育園には子どもを入れることはできません。

表向きは点数はさほど変わらないということになっていますが(開業届けを出している個人事業主ですので)、現実的には、フルタイムのサラリーマンですら待機児童の列をなしているうちの市では不可能。

私のような立場の者には保育園は冷たいですよ、「自宅で見られるでしょ」と門前払いもいいとこ。

(実際に、市の入園相談窓口で「ほぼ無理と思ってください」と言われました)

でも、その一方で、私はわが子を、日本の幼稚園だからこそ、幼稚園に通わせたいと思って積極的に2人の子どもたちを幼稚園に入れました。

子どもといまだけの大事な時間を過ごしたいというのと、保育園ではむずかしいようなカリキュラムを、教育を期待してのことです。

だから、うちの園がいきなり2歳児を受け入れると言い出したら、正直不安ですし、ちゃんといままで通り子どもを見てくれるのか心配になります。

でも、自分自身がそんな脊髄反射をした後に、これでいいのかな?と思いました。

よくよく考えると、これ、悪い試みではない。

たとえば、プレ園児の受け入れについて考えてみましょう。

プレクラス(未就園児クラス)のある幼稚園にお子さんを通わせている方ならわかるかと思いますが(うちの子たちの幼稚園もプレあります)、基本的に他の上級クラスとは時間も教室も先生も別ですよね。

一部の保育園と違って、始終いっしょに縦割り保育をしているわけではありません。

遊び・カリキュラム内容も違います。専用の人員も配置されています。

オムツの問題やクラスへの保護者の参加頻度などを含め、保護者との関わりも年少さんからとは異なります。

つまり現行の学校教育法による幼稚園のシステム・制度とはまったく違う、あるいはプラスアルファしたサービスが展開されていますよね。

2歳児を毎日受け入れるとしても、それが大きく変わるとは思えないのですよね。

やる気のある幼稚園だけが、モデルの導入を行い、施設と人材を拡充して2歳児受け入れに乗り出すでしょう。

そして、それらの多くは、すでにプレクラスを抱える園であると推測します。

もっといえば、この2歳児受け入れ問題で顔をしかめるのは、まったく未就園児を受け入れたことのない園でしょう。0を1にする場合ですね。

待機児童の解消ももちろん大事ですが、いろんな家庭の形に対応するために、いまの時代の幼稚園に求められるのは多様性だと、私は思っています。

2018年から補助開始といっても、すべての幼稚園に2歳児受け入れを強制するわけではありません。幼稚園は2歳児を受け入れるかどうかを選べます。

2歳児受け入れの新制度により、高レベルの教育を提供し続けるために2歳児を入れないという幼稚園も、逆に低年齢児から入れて英才教育をほどこすという新しい形態の幼稚園も生まれるでしょう。

とくに理由もポリシーもないのに、旧態依然のシステムだけに固執する幼稚園は逆に淘汰されていくでしょう。

現に専業主婦家庭よりダブルインカム(夫婦共働き)の家庭が多くなったいま、幼稚園だけ昔と全然変わらないでは、いずれ時代に淘汰されて不要の存在となるのではないでしょうか。

大事なのは、子どもにとって、女性にとって、家族にとってベストの選択肢が増えることです。

何も一度にすべてが変わるわけではありません。最初から完璧でなければトライもできないというなら社会も制度も硬直化する。

もう一度言いますが、試みとしては、悪くない。そう思います。

みなさんはどう思われますか?

TK-Mamaでした。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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