節分は、幼稚園でも家庭でも気軽に行われている季節の年中行事の一つです。
春を目前にして、前年にたまっていた「悪いもの」を追い出して家中(幼稚園)に福を迎えるために、鬼の面を作り豆まきをします。
保護者世代も、家庭での節分については経験からよくわかっていますが、最近の幼稚園で子どもたちがどんなことをしているか、ご存知ない方も多いのではないでしょうか。
豆類のアレルギー問題などもあり、近年では節分の豆まきも昔のように一律には行われないのが現状です。
この記事の次のようなトピックで、幼稚園や幼稚園児のいる家庭での節分・豆まきについて迫ります。
・子どもに節分や鬼のことをどう説明する?
・幼稚園ではどんな行事を行う?
・豆まきに、大豆の代わりに落花生(ピーナッツ)を使う幼稚園があるって本当?
・大豆や落花生アレルギーのある子どもはどうすればいいの?
・家庭で豆まきをする場合には、割り切ってまったく別の遊びにしちゃう!?
目次
節分の「豆」知識。「年の数だけ豆を食べる」は間違い?
「節分」とは本来、季節の変わり目という意味しかありませんので、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日のことはすべて節分と呼びあらわしていました。
しかし特に立春が「一年のはじまりの日」と考えられていたことから、次第に「節分=春の節分」の意となりました。
立春を一年のスタート、つまり新年とすると、節分は大みそかにあたります。
と
大みそかですので、前年の邪気や不運をみそぎ祓う「追儺(ついな)」の行事が行われるのですね。この「追儺」の儀式の一つが「豆まき」なのです。
鬼やらいとも呼ばれる追儺の儀式は、元々は前平安時代から連綿と伝わる年中行事。追儺の鬼の面をかぶって扮装した官僚を宮殿の外に追いやって、悪疫邪気を退散させる宮中行事だったそうですよ。
鬼が登場することといい、節分の原型となったのがこの「追儺」の儀式というわけですね。
(写真:奈良興福寺の追儺の儀。6匹の鬼を毘沙門天が退治。かっこいいですね~^^)
https://narashikanko.or.jp/event/tsuinae_2018/
なお、豆まきでまく豆は「福豆」といって、節分の夜に食べる習わしがあります。
よく「年の数だけ食べる」といわれますが、そうではなく「年の数+1つ」豆を食べても正解なんです。ご存知でしたか?
でも「年の数だけ食べる」のもある意味で正解。どういうこと!?
この答えは、昔は数え年で年を数えましたので、現在の満年齢の年の数え方よりもプラス1つ食べるのが伝統的な豆の食べ方というわけです。
「年の数だけ」という本来的な意味から考えまずと、現在は満年齢の数え方が主流ですので、年齢通りの豆の数をいただく。
より伝統的なやり方に従いたい人、または数え年の風習が残る地方にお住まいの方は年齢+1の豆をいただく。
ということで、どちらも間違いではないんですね。
幼稚園児には節分や豆まき、鬼を何と説明する?
幼稚園行事に先駆けて、おうちで節分のムードづくりをしておくと行事がもっと楽しくなりますよね。
節分や豆まきを子どもたちにどうやって説明したらいいのでしょう? 考えてみました。

どうでしょう。納得してくれそうでしょうか?
また、年長さんなら、これにプラスして、こんな言葉を伝えるのもいいかもしれません。

いじわる鬼や、怒りんぼ鬼は人間の心に住みつくのが大好きなんだよ。
心の中から鬼を追いだして、楽しく幸せな気持ちでこれからすごそうね。
幼稚園では節分にどんな行事をする?
節分に豆まきや鬼やらいの行事をする幼稚園は大変多いです。TK-Mamaの子どもたちの幼稚園でもばっちり節分デーがあります。
節分の日(前倒しで行う幼稚園も多いですが)にどんなことをするかというと、
・鬼のお面をかぶった先生相手に豆まきする
・年中~年少まで年齢に見合った劇をする
このどれか、またはこのうちの複数に取り組む幼稚園がほとんどではないでしょうか。
幼稚園で節分の劇に取り組む場合には、年長さんが鬼役をやることが多いかと思われます。うちの子たちの幼稚園では、先生は鬼にならないで、工作と年長さんが鬼になった劇を毎年楽しみます。
幼稚園の豆まきでは大豆を使う?落花生を使う?
最近の幼稚園では、豆まきに使う「豆」はまさに千差万別です。
昔ながらの大豆の炒り豆を使う幼稚園もあれば、地域によってはそれが当たり前という落花生(ピーナッツ)を使う幼稚園もあります。
(ちなみにTK-Mamaは落花生の一大産地・千葉住まいですので、基本的に豆まきといえば落花生プッシュですね^^; 特に近年はスーパーや県広報のプッシュがすさまじい・笑)
殻つきの落花生を使う理由は、「床に落ちて汚れても剥いて食べられる」「大きいので子どもでも扱いやすい」「単純に大豆の炒り豆よりおいしい」等々いろいろな理由があります。
でも、幼稚園での行事だけに、ここで怖いのは、、、
誤嚥
アレルギー
この2つですよね!
伝統行事といえど、子どもと豆といえば、避けて通れないトピックです。
ピーナッツを子どもが誤って飲み込んで気道を塞いで窒息死したり、肺炎になったりしたニュースは毎年聞きます。
また、ピーナッツや大豆のアレルギーも大変にセンシティブな問題。特にピーナッツはアレルギーが重篤な場合があり、ひどい場合はアナフィラキシーショックで死亡に至る場合もあります。
幼稚園の豆まき行事では、これらの誤嚥やアレルギー問題に対応してくれるのでしょうか?
幼稚園の豆まきアレルギー対策。パック入り豆や代替品も
近年は豆系(大豆・落花生)アレルギーを持っているお子さんも増えていますので、幼稚園で行われる節分の豆まきでも、この事情に配慮したものが多くなっています。
たとえば、豆をまく際には、未開封の節分用の大豆ミニミニパック(4~5粒程度入っている)をまくという幼稚園もありますし、
実際の豆を使わずにあらかじめ先生が用意した大量の「紙製の豆(折り紙や新聞紙を小さく丸めたもの)」をまく幼稚園もあるそうです。
うちの子たちの幼稚園は、アレルギー持ちのお子さんがいらっしゃらない年は落花生を使った節分劇をやっています(年長さんが鬼役)。
毎年、かなり細かいアンケートがありますので、その年の事情によって豆まきは形態を変えて柔軟に行っているみたいですね。
逆に、お子さんが大豆やピーナッツアレルギーをお持ちの保護者の方は、1月中に絶対に先生に節分についてお聞きしてみてくださいね。
大事なお子さんに何かあっては、伝統行事どころではありません。
幼稚園児と家庭で節分イベントを楽しむならチョコやラムネで?
これまで、幼稚園の節分行事についてお話ししてきました。
でもご家庭で節分を楽しみたいという場合には、遊びと割り切って、豆じゃなくて他のものを使って豆まきをするのも一案かなとTK-Mamaは思ったりします。
たとえば、豆の代わりに一口チョコやラムネ、キャンディをまいたり。
ちょっと伝統色は薄れるのですが、そこは幼稚園でしっかりカバーしてくれていますので、おうちでは完全な遊びイベントにするのもいいかな~なんて。
TK-Mama宅は、今年は可愛い色とりどりのラムネで福は内♪
卵アレルギーがなければ、たまごぼーろで代用するのも喜ばれるかも!
まとめ
いかがでしたか。この記事では、幼稚園児への節分の説明から、豆まきの豆の種類、アレルギー対策、家庭の遊び案までお伝えしてきました。
前平安期から連綿と受け継がれてきた伝統行事ではありますが、日本の心を守りながらも、現代風に楽しくアレンジまたは事情に配慮して節分行事を行っている幼稚園がほとんどです。
親子で節分の意味をお話しながら、楽しい鬼やらいをしてみてくださいね。
TK-Mamaでした(^^)
「福」っていうのは、「幸福」の福。
しあわせで楽しくって、うれしい気持ちという意味だよ。
幼稚園(家)では先生(パパ)が鬼になってくれるから、みんなで鬼をぶつけて退治して、幼稚園(家)にたくさんの幸せを呼んできてね。
豆まきのあとは、おいしくお豆を食べると、一年間病気にならずに元気にすごせるんだよ。
お豆は年の数だけ食べようね♪