幼稚園教育要領改訂のポイントは?10項目の新指針で子どもの資質を育成

スポンサーリンク

2020年度の教育改革に向けて、2018年度からいよいよ新学習指導要領の移行措置が始まります。

ところで、「学習指導要領」とはいったいどんなものなのでしょうか。

「学習指導要領」とは、簡単にいうと小学校以降の学習において、授業を組み立てていく上で基にする内容を示したもの。各学校はこれに基づいて、教育内容をつくりあげていきます。

もちろん、就学前の子どもたちのためのものもあり、「幼稚園」には「幼稚園教育要領」、「保育所」には「保育指針」、「認定こども園」には「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」というものがそれぞれあります。

幼稚園教育要領って何が変わるの?

幼稚園教育要領改訂のポイントは以下の通りです。

  1. 幼稚園教育において育みたい資質と能力を明確化
  2. 5歳児終了時までに育ってほしい具体的な姿を「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として明確化するとともに、小学校と共有することにより幼小接続を推進
  3. 幼児一人一人のよさや可能性を把握するなど幼児理解に基づいた評価を実施
  4. 言語活動などの充実を図るとともに、障害のある幼児や海外から帰国した幼児など特別な配慮を必要とする幼児への指導を充実
  5. 環境を通して行う教育を基本とすることは変わらない

幼稚園教育要領改訂で注目すべきポイントは何?

今回の改訂でとくに注目したいことは二つあります。

ひとつは、「幼稚園」「保育園」「認定こども園」は、「幼児教育施設」として位置づけられるようになったこと。

もうひとつは幼児期(5歳の終わり)までに育ってほしい姿を明示されたことです。

子どもの資質・能力の三つの柱って?

「幼稚園」「保育園」「認定こども園」は、小学校以降のような教科指導で育むものではなく、遊びや生活の中から自発的に次のような資質や能力を育てることが大切だと示されるようになりました。

その柱が以下の三つです。

「知識及び技能の基礎」

豊かな体験を通じて、感じたり、気づいたり、わかったり、できるようになったりする。

これは、たとえばブロックで遊ぼうというときに、

「何をつくろうかな?」
「どうやってつくろうかな?」
「どうしたらうまくできるかな?」
「こうしてみよう」
「こっちのほうがいいかな?」
「思ったようにできた」

というような経験が必要であるということです。

「思考力・判断力・表現力の基礎」

気づいたことやできるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする。

これは、それまでの遊びの中で得たことを使って、もっとこうしたらいいかもしれない、もっと楽しく遊ぶためにはどうしたらいいだろうなどと考えること、そして、それをやってみようとすることなどに当たります。

「学びに向かう力・人間性等」

心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする。

できるかもしれないとチャレンジしようとする気持ちやもっとよくするためにどうしたらいいかを考えていく力を育むという考え方です。

これらの資質・能力は、「思考力」「判断力」というようにひとつひとつをとり出して育てていくということではありません。

遊びを通して体験していく中で、教育的指導を行い、一体的に育てることがとても大切になります。

スポンサーリンク

幼児期に育ってほしい姿って?

今回の改定では、5歳児終了時の姿として、小学校の先生方と共有することが大切であるということも明示されています。それはいったいどんなことでしょうか。

5つの領域があり、その領域の捉え方は変わりません。

改訂により、これらをより具体的に10項目で明示するようになりました。

「育ってほしい姿」というと少し抽象的に聞こえますが、いったいどんな項目なのか見てみましょう。

5歳の終わりに「なっていてほしい」子どもの姿10項目
「健康な心と体」現行の幼稚園教育要領では「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」という
「自立心」
「共同性」
「道徳性・規範意識の芽生え」
「社会生活との関わり」
「思考力の芽生え」
「自然との関わり・生命尊重」
「数量・図形、文字等への関心・感覚」
「言葉による伝え合い」
「豊かな感性と表現」
いかがでしょうか。たしかに、小学校に上がるころには身につけておいてほしい、理想の姿ともいえますね。

そしてこれらの幼稚園で学んだことを、小学校教育に生かしてくという連携が大切であると考えられるようになりました。

このような大きな注目点の他にも、配慮すべき子どもへの対応などさまざまな点で改訂が行われた「幼稚園教育要領」。

幼稚園教育に限らず、教育界全体の大きな改革は、これからの未来を担う子どもたちにとって価値ある改革として生かされて欲しいですね。

まとめ

「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」という現在の幼稚園教育要領の5領域に変更はありません。

でも新たに付け加えられた10項目を見ていると、教育要領とはなっていますが「子ども自身が育ってゆく力」を遊びや生活の中で育ててゆくというポリシーが感じられますね。

TK-Mama
三つの柱・5領域・10項目はすべて複雑に絡み合っているみたいに見えますね。

幼児教育の指針といえば、今のところ「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」「認定こども園教育・保育要領」の三つがあるみたいですけど、それぞれの要領・指針だけではなく、先生たちにはぜひ他施設の指針内容も知っていてほしいなと思います。

これからどんどん幼児施設の統合は進んでいきますし、何といっても、子どもは連続した人生を送っていますよね。

0歳だった子がいきなり幼稚園生になるわけじゃない。3歳で幼稚園に入る子が、0~2歳までどんな乳幼児時代を送っていたのか? ヒストリーが重要になってくるのではないでしょうか。

また、新年少さんといえど、早生まれさんも、まだオムツのとれない子もたくさんいます。みんながみんな、入園していきなり「いわゆる平均的な3歳」になるわけじゃないですよね。

幼稚園児の保護者としては、そういった理由からも、保育所の保育指針を知っておいてもらいたいです。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です